ファントムベア
怨霊兵士の一種、ただし、人間ではなくヒグマ。
怨霊は、霊力を記憶するヒヒイロカネ製の鎧が生前の記憶に従って
着用者の死後に肉体が再生されて動き回るものだが、
この性質を利用して生み出された怪物。
着用者が鎧を着たまま死んでいる事が前提だが、
その理論を解き明かそうと、大学の教授「荒下道朗」が
秘密組織GRAMBRの依頼を受けて作り出した。
北海道胆振地方に存在したヒグマの飼育施設が経営難で閉鎖された際に
飼育されていたヒグマを買い取り、
大滝内にあった検備違使の詰所跡から発見された数体分の未着用の橋矢田鎧を
熊の体格に合わせて組み直したものを着用させて数ヶ月飼育し、ヒヒイロカネ製の
鎧に霊力が記憶された頃会いにヒグマを射殺、その後遺体が
再生復活されるかをを観察記録する計画だったが、
射殺するさいにヒグマが暴れだし、誤ってヒグマの頭部をライフル銃で吹き飛ばしてしまった。
実験は失敗したと判断され、遺体は美笛の山中に鎧ごと埋葬されたが、
この頭部の無い遺体が橋矢田鎧の力を借りて復活してしまった。
銃で吹き飛ばされた頭部は異形の姿で再生されて
顔面全てが牙となった。
この実験に使われた未使用の橋矢田鎧は大正時代に造られた末期の型で
橋矢田鎧の弟子が作った「八村蒼龍」であり
数多く作られた橋矢田鎧の中でも最も高性能な一品であった。
秘密組織GRAMBRではこの再生された怪物を秘密裏に処分すべく動き出したが
すでに死んでいるとはいえ怨霊として再生された怪物はヒグマの腕力は健在で、
かつ高性能橋矢田鎧の力で銃弾は全く通じず、かつ疲れを知らない怪物に
歯が立たず、
出来て間もなかった「怨霊対策委員会」に怪物討伐の依頼を出した。
怪物は実験名称「ファントムベア」、秘密組織GRAMBRでは「Fang」と呼ばれていたが、
最終的には怨霊対策委員会所属の武が変幻する装甲侍無頼鬼怨と
応援に駆けつけた大峰銀次が変幻する装甲侍羅刹闍の連携作戦で
見事に浄化に成功したが、青い鎧「八村蒼龍」は鎧羅のときと同様に
浄化と同時に消えてしまった。
ファントムベアに立ち向かう地元民(武か?)。元GRAMBR構成員が当時、撮影したもの。
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顔面全てが牙。
このアングルから見ると
内部まで牙が生えている
体全体に青い鎧が装着されている
ヒグマの体格に合わせて二体分の
部品が確認できる。
兜はさすがに被せられなかったと
思われる。
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